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3. 会社更生手続

(3) 手続の開始前の保全措置

(イ)保全処分

  • 会社更生手続における保全処分について教えてください

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  • 手続開始前の保全処分
    (1) 更生申立に伴う保全処分は基本的に再生手続の場合と同じですが、相違点としては、第一に、実行手続中止命令や包括的禁止命令の対象として、担保権の実行手続が含まれる点があります(会社更生法24条1項2号、25条1項)。
    (2) 第二に、実行手続中止命令や包括的禁止命令の対象に国税滞納処分が含まれる点があります(同法24条2項、25条1項)。ただ、中止に際してはあらかじめ徴収権者の意見を聴取しなければならず、また、中止・禁止の期間は2か月に限られます。
    (3) 第三に、商事留置権の消滅請求の制度です。これは、更生手続の開始前に、会社の財産について商事留置権が成立している場合に、その財産が会社の事業の継続に不可欠なときに、その財産の価額に相当する金銭を留置権者に弁済して留置権の消滅を請求できるというものです(同法29条)。
    (4) 第四に、監督命令において、監督委員の職務として、更生手続開始前の会社の取締役・執行役等が管財人・管財人代理の職務を行うに適した者であるかどうかを調査・報告することが加えられています(同法37条)。これは、従来の取締役等が管財人等に就任することが認められているものの、役員責任査定手続の対象となるような者は管財人等の適格を有しないものされているためです(同法67条3項)。
    (5) 実務上は、更生申立の当日に保全管理命令が発令され、弁護士が保全管理人に選任されて、業務および財産の管理処分権を掌握して開始決定までの手続が進められるのが一般的とされているようです。