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3. 会社更生手続

(4) 手続の機関

(ロ)管財人とは

  • 会社更生手続における管財人について教えてください

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  • 管財人の選任
    (1) 更生手続においては、管財人は必ず選任しなければならないものとされています(会社更生法42条1項)。したがって、更生会社の現経営陣は経営権を剥奪されることになりますが、その代わりに、更生会社の従来の経営陣を管財人として選任できることとされています。
    (2) 実務では、更生管財人には、保全管理人であった弁護士が横滑りするとともに、スポンサーが更生手続開始決定時に決まっている場合には、スポンサーから派遣された役員や従業員も管財人に選任される例が多いようです。前者を法律管財人、後者を事業管財人と呼び、両者の間で役割分担が図られます。
    (3) 更生会社は全国的に事業を展開していることが多いため、管財人は、裁判所の許可を得て、複数の管財人代理を選任して補佐させるのが通常です(同法70条)。
  • 管財人の職務・権限
    (1) 管財人の職務および権限等は、破産管財人や再生管財人と基本的に同じです。
    (2) 更生管財人に特徴的な点としては、第一に、更生計画認可決定後は、更生計画の定めまたは裁判所の決定により、更生会社の経営権を更生会社の本来の機関である取締役や執行役等に回復させることができます(同法72条4項)。この場合、管財人は、更生会社の経営陣の事業経営や財産の管理処分を監督することになります。
    (3) 第二に、管財人にはスポンサーから派遣される役員や従業員が選任されることも多く、そのスポンサーが同業者であることもあるため、更生管財人は競業取引を行うことが制限されます(同法79条)。この場合、管財人は競業行為をしようとするときは、裁判所の承認を受けなければならず、取引後遅滞なく、重要な事実を裁判所に報告しなければならず、また、承諾を得ずに取引をしたときは、その取引によって管財人等が得た利益の額は、更生会社に生じた損害額と推定されます。