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1 会社更生

(5)会社更生手続の急所

(イ) スポンサーの選定
会社更生手続成功の最も重要なポイントの一つが、会社の再建に協力してくれる適切なスポンサー探しです。スポンサーとは、更生会社の事業継続のため、更生会社に対して資金協力を伴う援助をする者をいいます。資金援助の方法は、更生会社への出資、事業の譲り受けなど、多種多様です。
もちろん、スポンサーの援助を受けずに、更生会社が自力で再建を成功させることも考えられますが、実際の会社更生の事例では、スポンサーによる支援によって再建した例が多く見受けられます。例えば、マイカルの会社更生においてはイオンが、三田工業の会社更生においては京セラが、それぞれスポンサーとなって再建を支援しました。
スポンサーの決定時期は様々で、会社更生手続開始申立前にあらかじめ経営者がスポンサーを見つけておく場合もあれば、会社更生手続開始後に更生管財人がスポンサーを探すこともあります。
(ロ) 倒産手続間の移行
会社更生手続の開始決定があったときは、破産、民事再生などの他の倒産手続は中止されます。よって、他の倒産手続を開始したものの、会社更生手続に移行する場合があります。
その代表的な例が、マイカルの破綻のケースです。
マイカルは、2001年9月14日に民事再生手続開始を申立て、同月18日に民事再生手続開始決定を受けました。ところが、民事再生ではメインバンクであった第一勧業銀行の理解が得られず、スポンサー探しも難航しました。
その後、イオンが会社更生下での支援を表明したことから、2001年11月22日、マイカルは会社更生手続の開始を申立て、同年12月31日に会社更生手続開始決定を受けました。
その後、会社更生下による再建が進み、2005年12月31日、更生手続終結決定を受けました。
このように、他の倒産手続の開始後に会社更生手続を利用することも可能ですが、他の手続を行った時間と費用のロスになり、このことが会社の再建に大きく影響することも考えられます。
よって、倒産手続の開始に当たっては、会社の実情を客観的に分析し、当初から最適な倒産手続を選択することが肝要です。